やまねこの物語

ミュンヘンを散歩するにあたって

僕、“やまねこ”はドイツの南部、ミュンヘン市に住んでいます。このページではそのミュンヘンを散歩するにあたって、簡単な情報を書きたいと思います。

日本語訳「国立〜」と「州立〜」

南ドイツに位置するミュンヘンは、バイエルン州の首都で、12世紀から今世紀はじめまでバイエルン王国ヴィッテルスバッハ家の居城でした。そのヴィッテルスバッハ家による統治が長かったため、ベルリンを中心とするプロイセンとはまた違った文化が育ち、そのためミュンヘンのあるバイエルン州は地方分権を特色としていて、ドイツの他の州が Land と称するのに対し、バイエルン州は Staat と称しています。すなわち、ほかの州ではその州にある施設が(ドイツ語で)州立博物館、州立劇場と称するのに対し、バイエルン州では州立ではなくて国立博物館、国立劇場と称しています。そのため、例えば、ミュンヘンにある劇場はよく「バイエルン国立劇場」と日本語訳されています。

またドイツではバイエルン州だけが州と州の境界に自州の境界標示を立てています。バイエルン州はベルリンの中央政府への対抗心も強く、1949年の憲法制定の際、旧西ドイツ全11州のうち、唯一、州議会で、「プロイセン中心のドイツ連邦」の承認を拒否した州です。

 

ミュンヘンの観光の目印

ミュンヘンのすべての観光場所、例えば、教会や博物館などには、必ず、下のような看板が立っています。つまりこれがあるところは、何かしら由緒あるところです。それを手がかりに街を歩くと、観光ガイドでは観ることができないものを、観ることができることもあります。ただ、すべてが同じ色ではありません。すでに錆びているものや、太陽に当たって変色しているものもあります。(下の写真はレーンバッハハウスのもの。)

看板

 

教会を拝観するに当たって
ミュンヘンには幾つも教会がありますが、そのどれもが観光用の教会ではなく、現在も日々毎日ミサが行われている教会です。ですのでミサ中は拝観出来ない教会もありますし、写真撮影をすると追い出される教会もあります。拝観はミサの時間以外、つまり平日の午前中や午後の夕方までの時間などにするとよいと思います。また「教会は博物館ではありません」と書かれてある教会もあります。拝観する際には静かにすることを心がけたいものです。

 

日曜・祝日に博物館を訪れる
ミュンヘンの博物館・美術館は日曜日と祝日、入場無料というところがあります。入り口に『Eintritt Frei』と書かれていれば無料です。分からない場合はドイツ語や英語で聞く方がいいと思います。というのは、無料だと知らずに入場料金を払う人には、わざわざ「無料ですよ」とは言ってくれません。ですから(ドイツ語発音だと)「アイントリットフライ?」と聞く方がいいです。また写真撮影はフラッシュを使わなければ基本的にO.K.のところが多いです。もし不安があれば、係員の前で写真撮影のポーズをすると、何か言ってくれます。何も言われない場合は、撮影しても良いということです。(注:現在、博物館や美術館は休日無料ではなく有料になっているところが多いです。)

menu
「散歩」のトップに戻る