マリエン広場はミュンヘンを訪れる観光客が必ず立ち寄る場所だ。そこに来た人はみな、広場にある新市庁舎に目が行く。それで写真を撮ったりするのだが、以外と反対側、つまり、広場の新市庁舎ではない方の写真を撮っている人は少ない。またこの広場には、金箔のマリエンゾイレ
Mariensaeule がある。これは 1638年、フーベルト・ゲルハルトによって造られた。スウェーデン軍の占拠から解放されたミュンヘンとランズフートの感謝の念を表して、
マリア像が崇められている。新市庁舎にはドイツ最大の仕掛け時計、Glockenspiel
がある。これは上段がヴィルヘルム5世と公爵令嬢レナーテ・フォン・ロートリンゲンとの結婚(1568年)を記念した馬上試合が演じられ、下段には桶職人たちが
1519年に由来する彼らの踊りを踊っている。この仕掛け時計の人形は等身大(といっても、1.4メートル)の銅細工で、重さは75キロ、43個の鐘は7トンの重さがある。また市庁舎前にある魚の噴水は、1865年コンラッドクノルによって造られた。ここは20世紀はじめまで、“肉屋の飛び込み儀式”のために使われていた。職人試験に合格した新肉屋はこの儀式を受けなければならなかった。 |