聖ミヒャエル教会は1583-97年、フリードリヒ・ズストリスによって建てられた。ドイツの代表的なルネサンス建築(アルプス以北で最大のルネサンス教会)。ファッサーデの最端部は三角錐の切り妻となっている。二つの正面入り口の間に1588年、フーベルト・ゲルハルトによって制作された、この世の邪悪と闘う大天使ミヒャエルのブロンズ像がある。「悪」から悔悛したミヒャエルの像である。また壁のニーシェにはヴィッテルスバッハ家の領主たちの石像が並んでいる。この教会は、大公ヴィルヘルム5世が反宗教改革の一環として、イエズス会にアルプス以北で最も重要なルネサンス教会として建てさせた教会で、建築費用は国立銀行を破綻に追い込むのに十分な金額だった。内部は側面の礼拝堂、凱旋の像など、反宗教改革の勝利を象徴したものである。大祭壇はフリードリヒ・ズシュトゥリスとヴェンデル・ディートリヒの作品で、中央にはクリストフ・シュヴァルツによる“悪魔と闘う聖ミヒャエル”の祭壇画がある。教会の半筒状ドームは世界で2番目の大きさ。また教会地下には歴代のヴィッテルスバッハ家の墓所があり、なかでも大公ヴィルヘルム5世、選帝候マクシミリアン、王ルートヴィヒ2世が葬られている。この教会の左隣にはもともとイエズス会の学校として建てられたアルテアカデミーがある。これは4階建てでルネサンス様式で建てられており、イエズス会追放後は造形美術アカデミーとなり、現在はバイエルン州統計局が置かれている。また以下の白黒の写真は教会内に展示されてあるもの。 |