ニンフェンブルク城の庭園は、宮殿後部にあり、約200haの広さを持つ。そこには大きな花壇、700メートルのメイン水路、多階段滝、旧バロック庭園、バーデンブルク池、パゴーデンブルク池、植物園などがある。バーデンブルクは近代初の温水室内浴場プールの一つで、1719-21年、ヨーゼフ・エフナーによってマックス・エマヌエルの宮廷人のために造られた。宴会広間は化粧漆喰細工の果実や貝で白く飾られ、天井画はアミゴーニ作「日輪の神アポロ」である。この建物はバーデンブルク池の側にあり、反対側には神殿が建てられている。この神殿中央部には金色で書かれた次の文がある。「選帝候マクシミリアン・エマヌエルは17世紀の第4四半期にこの庭園をフランス様式で造らせた。19世紀の第1四半期には王マクシミリアン・ヨゼフによってイギリス式に造成し直された。この碑は彼を偲んで バイエルン王ルートヴィヒ1世」パゴーデンブルクもエフナーによるもので、館内は当時流行していた中国風に装飾がなされている。マグダレーネンクラウゼもエフナーによる作で、外観は人工的な廃墟となっている。宮廷の豪華なセレモニーから孤独な宗教的、哲学的な思いに耽るための逃避の場所として、また静かに自然をたしなむための場所として建てられた。 |