やまねこの物語

散歩 市民公衆浴場 Volksbrausebad
市民公衆浴場は1894年、ハンス・グレーセルの手によって新古典主義様式で建設された。この浴場は各家庭にまだお風呂がない時代に公衆の浴場として造られたもので、その建物が現存している最後の例の一つである。19-20世紀の転換期、政治において最も重要な議題の一つが衛生に関することで、伝染病が拡がるのを防ぐために市内に浴場の建設が決められた。この建物は当時、新たにミュンヘンとなった地域(テレージエンへーエ周辺。当時は郊外)で別荘など高貴な住宅が多かったことから公衆浴場もそれにあわせて建設された。鉄筋コンクリート製で多角形の中心の建物には新古典主義様式の入り口や角灯が建設され、それらにはカラーラ産の大理石が使用された。またこの浴場は当時最も最先端の技術が用いられ、セントラルヒーティングや衛生設備が整えられた。男性用シャワー室が14、女性用が4室設けられてあった。この建物はその後路面電車の車掌室となり、現在は浴場ではなく公衆トイレとして利用されている。
市民公衆浴場
市民公衆浴場
市民公衆浴場
市民公衆浴場
市民公衆浴場
市民公衆浴場
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